U-23部門地点 富宇賀 直也

【時間】17分
【監督】富宇賀直也
【脚本】富宇賀直也
【撮影】富宇賀直也
【編集】富宇賀直也
【出演者】吉野汐理 佐藤博行 有川加南子
【ロケ地】東京都・神奈川県
地点
「でも17歳って存在そのものがストレスみたいなものだからね。」

その哀しみは、涙に追いつかない。

一人の少女がいる。そしてその少女はフランス語の教師に思慕の念を抱いている。二人の間に会話はない。あるのは少女の一方的なフランス語による詩の朗読だけだ。家に帰る。家には誰もおらず、冷蔵庫にはいつものように彼女の母の手によるメモだけが残されている。単調な日々が繰り返される。少女は教室で独りフランス語の詩の練習をしている。やがてその「想い」が「呪い」へと変わり、教師は校舎から飛び降りてしまう。少女は何かに導かれるようにして教師のアパートを訪ねる。少女を迎え入れるようにドアはゆっくりと開く。アパートには母のメモに書かれていた「赤いコート」と教師が普段身につけている白衣が並んでかけられている。少女は決意する。「女」になることを。


富宇賀 直也

【監督プロフィール】1986年・群馬県生まれ 東京都在住

早稲田大学在籍
高校の時に観た「リリイ・シュシュのすべて」に感銘を受け、映画製作を開始。「13月のカルテット」(2006年)で第7回JCF学生映画祭入選。続く「ハッピーエンドロール」(2007年)で第20回早稲田映画まつり、東京学生映画祭に入選を果たす。

【この作品で伝えたかったこと】

一人の少女を取り巻くコミュニケーションの不全感を映像化しました。フランス語という異国の言葉を使った「想い」の伝達は、やがて「呪い」のように思慕する教師を死へと追いやってしまう。そして、少女という不定形の存在は女になる、女であることを決意することでその地点を獲得する。しかし、それはある種の諦念のような哀しさを持っている。そんな気がします。
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