サマーリフレイン 池田 圭 監督作品
YMF2007準グランプリ受賞

2008年/100分
【監督】池田 圭
【脚本】池田 圭
【撮影】池田 圭、大坪 隆史
【編集】池田 圭
【音楽】長阪 浩成、加藤 久貴、The Homosapiens
【出演】高山 都、結城 貴史、神農 幸、翁長 誠、
響 大祐、加藤 麻奈、兼子 和大、
山像 かおり、武田 航平、大高 洋夫、
村岡 希美、葉子、加治木 均、坂田 久美子、
相川 裕滋、浅倉 早穂、高山 かな、
平澤 瑶、れいな、アーリー、The Homosapiens

宮下鳴美様、今年の夏も君に会いたい

 強がりで優しくて皆に愛されていた鳴美は今年の夏、死んだ。
 「あたしが死んでから泣かないで、なんか悔しいから」
 鳴美は病院のベッドで姉の響子にそう言った。
 二郎が鳴美を見たのは三年前の夏、響子に連れられて行ったピアノコンクールだった。全くの素人である鳴美がそのコンクールに出場したのは、亡くなった母への弔いの曲を弾く為だった。右手だけで弾く蛍の光。
 その瞬間、二郎は鳴美に恋をした。
 真っ直ぐな想いを不器用に絡ませながら、哀しくきらめいた二人の夏。
サマーリフレイン


池田 圭

【監督プロフィール】

1979年 長野県生まれ
映像監督・脚本家
映像を志し上京後、十年を経て現在に至る。


 今作の原作を書いたのは二年くらい前だった。当時それを映画という形にするにはあまりにも何もかもが足らなかったし、原作はほとんど自分自身の為のものでしかなかった。物語に対する思い入れというよりは、小説にありがちな作者の自己表現が占める自慰という思い込みに近かった。それが時間と多数の人達を通り抜けて長編映画となった事を本当に嬉しく思う。
 作品を理解し最高のパフォーマンスをみせてくれた技術・演出部。企画からクランクアップまでの長期間に亘って底辺からこの映画を支えてくれた制作部。脚本と映像と感情に真正面から向き合い、シーンを何倍もの表現に押し上げてくれた楽曲。今作の製作機会を与えてくれたYFM事務局の方々。そして、映像と文章でしか表現できない俺の気持ちを生身の身体で代弁してくれた素晴らしい俳優部。この映画に関わってくれた全ての人達に心からの感謝をおくります。
 脚本作業が終盤に差し掛かった頃、物語がようやく自分の手を離れたと感じた。こんな哀しい出来事あんまりじゃないかと、それで少し泣いた。撮影中にも編集中にも、俺を何度も泣かせた鳴美と二郎をはじめとする登場人物達の物語に立ち会えた事はとても素敵な出来事だった。撮影と夏が終わった彼らのいない東京でふとそう感じ、天気が良かったので次の駅まで歩いた。

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